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カンボジアの教育事情

少しずつですが、カンボジアのことをいろいろと書いていきたいと思います。コロナ禍ということもあり、少し事情が異なる部分もありますが、特に、大学生からの質問が多い項目なので、この機会にまとめていきます。小中高大のシステム小学校6年、中学校3年、高校3年、大学4年の日本と同じシステムです。小学校と中学校が義務教育になっていて、授業料としてかかるお金はありませんが、制服や教科書などのお金は払わないといけません。公立学校の授業は多くが2部制を取っていて、7~11時の午前授業、午後1~5時の午後授業があり、1か月ごとに入れ替わります(例えば、今月が午前のクラスへの参加なら、来月は午後のクラスの参加になります)。学校は2学期制で、11月(10月)~4月上旬、クメール正月を挟んで、4月中旬から7月(8月)の2つの学期に分かれます。カンボジアの教育の問題点カンボジアはポルポト時代に多くの知識人が殺されてしまったため、現在教師をしている人の中にも、きちんとした教育を受けていない人もいます。教師の多くは自分で工夫したり、他の先生と話し合ったりしていますが、特に公立の学校は、教科書を読んで、暗唱するだけといった授業が多いです。勉強は、クメール語、算数、英語などが中心で、理科や音楽、体育、美術などの授業数は限られてしまいます。特に、実験や実習などの時間はほとんどなく、教科書を読んだだけで終わってしまうことも多いです。カンボジアは他の国と比べて、祭日が多いのが特徴です。特に、大学などは祭日に田舎に帰るなどして、その前後も学校を休む生徒がいて、勉強したことの定着率があまりよくありません。カンボジアは実はネット環境が実は進んでいます。ホテルやレストラン、カフェなどはネットがつながらないと人が入らないことがあり、ほとんどの店でwi-fiが使えます。現在はコロナ禍で、学校は休業になっていますが、私立の学校や大学などは家でネットをつなぐように、スマホやタブレットなどでオンライン授業をするようになっています。公立の学校ではそれは難しく、週に1回宿題をもらって、それを提出するようなところも多いです。ネット環境どころか、停電になることが多い地区もあり、また、スマホは親が持っているだけという環境では勉強できる時間は限られ、貧富の差がそのまま教育格差につながってしまっています。

スタディツアーでの訪問をご希望の方に

ここ1、2年、スタディツアーの問い合わせが増えています。以前はボランティアの問い合わせはほとんどでしたが、現在では、大学のサークルや会社のグループなど、スタディツアーや旅行のプランの一部として、センターでのボランティアや見学を検討している方が増えているようです。スタディツアーなどで、1日、半日などの訪問を検討されている方はまず希望の日程や参加人数などをご相談ください。日程や人数によっては、それほど準備の時間がかからない歌の授業など、特別授業をすることも可能です。また、カンボジアは祭日が多く、参加希望の日程に沿えない場合もあります。日程の変更で対応できる場合もあるので、まずご連絡いただけると助かります。最近のスタディツアーでは、歌やダンスを教えてもらったり、一緒に体育のアクティビティーを行ったり、看板を作ったり、絵を描いたりと一緒に何かをするといった活動が多いです。もちろん授業を見学して、子供達と一緒に遊ぶというプランでもかまいませんので、こんなことをしたいという計画も聞かせていただければ、こちらからも時間や子供達の年齢、人数などにあった活動を提案させていただくこともできます。せっかく子供達と時間を共にするのですから、お互い楽しめる時間にできたらと思います。上の写真のように、子供達と昼食を取ることもできますので、ご希望でしたら、そちらもお話しください。小さな質問でもかまいませんので、aicom83@hotmail.comまで、まずはご連絡ください。よろしくお願いします。

センターの歴史

歴史と言うほど、大それたものではないですが、今までにどんなことをしてきたか、紹介します。2005年 カンボジア・愛センター設立     クメール語、算数、英語、日本語のクラスで、50人の生徒からスタート。2006年 ボランティアの受け入れ開始。              センターのルールを整備して、入学希望者の親への説明を徹底する。2007年 生徒数の増加に伴い、クラスを増やし、教室も1つから2つにする。2008年 パソコンのクラスを増やし、音楽や美術なども授業に入れるようにする。2009年 生徒数が100人を突破して、2クラスから3クラス体制にする。     スタディツアーの受け入れを開始。2010年 センターの場所を移動。     壁のない教室にブルーシートを張って、1から教室作りをスタート。    子供達が協力して、壁と床を建設。2012年 旧ゴミ山での出張授業をスタートさせ、クメール語や算数、保健などを教える。2014年 午前3時間、午後3時間、夕方2時間の授業体制に変更。2015年 センター創立10周年を迎える。2016年 センターの敷地の一部で、日本人が代表を務める製麺事業がスタート。     センターのスタッフが製麺事業のスタッフを兼務。